昨今では、自宅での録音、撮影、配信も一般的となり、個人でマイクスタンドを所有する人が増えています。一方、マイクスタンドにはさまざまな製品が存在し、違いを正しく理解できている人は少ないのではないでしょうか。
本記事では、マイクスタンドの選び方について解説します。
マイクスタンドの選び方

マイクスタンドというと、ライブなどのステージ上で使用されるイメージがありますが、最近は自宅やオフィスなどで使用されることも多いです。
昨今では用途に合わせて、さまざまな種類のマイクスタンドが販売されています。本章では、マイクスタンドの種類や選び方について解説します。
マイクスタンドの種類

マイクスタンドは、大きく分けて下表の4つのタイプに分かれます。
タイプ | 特長 |
---|---|
ストレートタイプ | 真っ直ぐな支柱で、上下の高さ調整のみのシンプルなタイプ。主にボーカル用として使用されます。 |
ブームタイプ | 一番オーソドックスなタイプ。マイクを付けるアーム部分と支柱部分の2つに分かれており、支柱部分の長さ調整だけでなく、アーム部分の角度や長さも調整できます。 |
ショートブームタイプ | 支柱が短いタイプのブームスタンド。アンプやドラムなどにマイクを立てる場合に重宝します。 |
マイクアーム | クランプ等を用いて、机に直接取り付けできるブームタイプのスタンド。自宅やオフィス環境での使用で重宝します。 |
ストレートタイプは真っ直ぐな支柱で、上下の高さのみ調整することができる、シンプルなマイクスタンドです。

比較的、省スペースで設置することができ、安定感があるため扱いやすいのが特徴です。一方、上下の高さ調整しかできないため、用途は限定されており、主にボーカル用として使用されます。
ブームタイプは、アーム部分と支柱部分の2つに分かれており、アーム部をさまざまな角度に調整することができます。

設置角度の自由度が高く、ボーカル、弾き語り、楽器用マイクなど、さまざまな用途で使用できます。最もよく使用されるタイプのマイクスタンドです。
ショートブームスタンドは支柱が短いタイプのブームスタンドです。

ギターアンプ、キックドラムなど、低いポジションのマイクセッティングに適しています。

省スペースで設置できるため、狭いステージやスタジオなどでも重宝します。
マイクアームは机に取り付けできるブームスタンドです。主に自宅やオフィスでのライブ配信、テレワークで使用されています。

マイクアームは机に取り付けできるため、設置スペースの確保が容易です。マイクを使用しないときは横に避けておけば、作業の邪魔にもならないため、常時設置したままでよい点も便利です。
以上、4種類のマイクスタンドから、用途に適したマイクスタンドを選択しましょう。用途が多岐にわたる場合は、最も自由度が高いブームスタンドを選択するとよいでしょう。
重量

マイクスタンドは、製品によって重量が大きく異なります。重量があるマイクスタンドほど、安定性が高く、重いマイクを支えることができます。
マイクは製品や種類によって、重量が異なります。ハンドマイクは300g程度の軽い製品が多いですが、レコーディングでよく使用されるサイドアドレス型マイクは重量が1kg近い製品も存在します。


重量が軽いマイクスタンドでは、重いサイドアドレス型マイクは支えられないことがあるため、注意が必要です。
また、レコーディングで使用する場合、ショックマウントやポップフィルターなども取り付けることが多いです。


そのため、重いマイクでも安定する、重量が2kg程度あるマイクスタンドを選択しましょう。
逆に路上ライブなど、マイクスタンドを外に持ち歩く場合は、携帯性に優れた軽量なスタンドを選択するとよいでしょう。
取り付け可能なアイテム

昨今では、マイクスタンドの用途が多様化しており、マイク以外のアイテムを取り付けられる製品が増えています。
特に自宅、オフィスでは、カメラやスマートフォン、タブレットなどを取り付けたいことも多いです。演奏、ライブ配信だけでなく、撮影などにも使用する場合は、1本で多様な用途に対応できるマイクスタンドがおすすめです。

なお、マイクスタンドでは、AKGなどが採用している3/8規格と、SHUREなどが採用している5/8規格の2種類のネジ径が主流となっています。また、カメラでは一般的に1/4規格のネジ径が採用されています。
マイクスタンドに取り付けるアイテムによっては、変換アダプターが必要です。


各製品の仕様を確認し、適した変換アダプターを用意しましょう。
おすすめのマイクスタンド(ストレートタイプ)
KAKASHI【TT-BM1】トリポッドスタンド
高さ | 91~161cm |
レッグ長 | 32cm |
シャフト先端ネジ径 | 5/8インチ |
カラー | マットブラック |
質量 | 2.4kg |
付属品 | ネジ変換アダプター(5/8→3/8インチ)×1個 |
高品質な折り畳み式三脚ストレートスタンド KAKASHI Professional Stands TTトリポッドスタンド。
負荷のかかる部分には圧延鋼材を加工して使用し、優れた堅牢性を獲得。マイクスタンドの質量は2.4kgあり、重たいマイクを安定して支えることができます。
ベースハウジングにはバタフライスクリューを用意し、工具の必要なく、三脚部を簡単にセッティングすることができます。
おすすめのマイクスタンド(ブームタイプ)
K&M【ST-210/2B(ブラック】マイクスタンド
ブーム長 | 84.0cm |
高さ調節範囲 | 90~160.5cm |
ホルダ-部 | 3/8インチ規格 |
仕上げ | 艶消ブラック加工 |
質量 | 3.2kg |
70年以上にわたり革新的なデザイン、機能性、耐久性を備えた製品を世界中のミュージシャンに提供しているスタンドメーカー K&MによるブームマイクスタンドST-210/2B。その優れた安定感と耐久性により、世界的な定番スタンドして知られています。
ステージやスタジオなどプロの現場でも活躍する、耐久性と操作性を兼ね備えた業界標準モデルです。
KAKASHI【TT-BM1】ブームスタンド
ブーム長 | 85cm(位置可変) |
スタンド高 | 91~161cm |
レッグ長 | 32cm |
受けネジ径 | 5/8インチ |
カラー | マットブラック |
質量 | 3.5kg(ブーム、スタンドの合計) |
付属品 | ネジ変換アダプター(5/8→3/8インチ)×2個 |
ブームアームBM1とロング三脚スタンドTTを組み合わせたセットモデル、KAKASHI Professional Stands TT-BM1ブームスタンド。角度や長さをスムーズに調整可能で、幅広い用途に使用できるマイクスタンドです。
可変できるブーム部分には高品位なスイベル機構を採用し、任意の位置で確実に固定することができます。加えて、スタンド高の固定には摩耗に強いクラッチ機構を採用。荷重負荷のかかる部分には、耐久性の高い圧延鋼材を使用しています。
おすすめのショートブームスタンド
KAKASHI【ST-BM2】ブームスタンド
ブーム長 | 55~95cm(長さ可変) |
スタンド高 | 56~87cm |
レッグ長 | 24cm |
受けネジ径 | 5/8インチ |
カラー | マットブラック |
質量 | 3.5kg(ブーム、スタンドの合計) |
付属品 | ネジ変換アダプター(5/8→3/8インチ)×2個 |
伸縮式ブームアームBM2とショート三脚スタンドSTを組み合わせたセットモデル、KAKASHI Professional Stands ST-BM2。スタンド高 56~87cmのコンパクトなショートブームスタンドです。
可変できるブーム部分には高品位なスイベル機構を採用し、任意の位置で確実な固定を実現。低い位置に設置されたギターアンプやキックドラムのマイキングに最適です。
おすすめのマイクアーム
MAONO【AU-PM420】USBマイク/アームスタンドセット
形式 | コンデンサー型 |
指向特性 | カーディオイド |
周波数特性 | 20Hz~20kHz |
最大音圧レベル | 125dB |
電源 | USB (5V DC) |
端子 | XLR(3P) |
出力端子 | USB |
付属品 | 伸縮式マイクアーム デスクマウントクランプ ショックマウント ポップフィルター ウィンドスクリーンキャップ USB A-Bケーブル |
届いた日からすぐに自宅録音、動画配信が始められるオールインワンパッケージ MAONO AU-PM420 USBマイクロホン/アームスタンドセット。USBマイクにマイクアームなどの周辺機器が付属したセット商品です。
USBマイクは、プロフェッショナルサウンドプロセスチップセットを内蔵し、最大192kHz/24bitのサンプリングレートに対応。PCとUSB接続して、手軽に使える高音質マイクです。
マイクアームは簡単にデスクに固定することができ、角度や高さを自由に調整できます。自宅録音、動画配信、テレワークなどに最適なパッケージです。