バランス接続とアンバランス接続の違いについて解説。DIを用いた変換方法についても紹介!

音響機器の基礎知識

楽器と音響機器の接続では、バランス接続アンバランス接続の2種類があります。楽器の音を低ノイズで音響機器に届けるためには、この2種類の接続方式を状況に応じて使い分けることが重要です。

本記事では、バランス接続とアンバランス接続の違いと、変換する方法について解説します。

バランス接続とは

バランス接続とは、HOT(ホット)、COLD(コールド)、GND(グラウンド)の3本の電線を使用して信号を送る伝達方式を指します。

バランス接続に対応した3ピンのXLRケーブル

バランス接続時のHOTとCOLDは、位相を反転させた逆位相の関係にあります。

逆位相の関係にある2つの信号は、お互いが完全に打ち消し合う位相キャンセルが発生します。この現象はノイズキャンセリングなどにも活用されています。

バランス接続においては、混入したノイズが位相キャンセルによって打ち消されるため、低ノイズで音を伝送できるメリットがあります。

ステージとミキサーの距離が遠い環境においては、外部からのノイズ混入を抑えるためにバランス接続で音を伝送するのが一般的です。

バランス接続で音を伝送する際は、XLRケーブルもしくはTRSケーブルを用います。

XLRケーブル

また、バランス接続で音を伝送するには、楽器、ケーブル、音響機器がバランス接続に対応している必要があります。楽器によっては、DI(ダイレクト・ボックス)を挟んでバランス接続に変換する必要があり、アンバランス接続と比べてコストや手間がかかる傾向にあります。

アンバランス接続とは

アンバランス接続は、HOT(ホット)、GND(グラウンド)の計2本の電線を使用して信号を送る伝達方式です。COLD(コールド)がないため、位相キャンセルによるノイズ抑制の機能はありません。

バランス接続に比べるとノイズに弱く、接続するケーブルが長距離になると、外部のノイズが混入しやすいです。逆に楽器と音響機器が同じステージ上にある場合など、近距離での接続であれば問題ありません。

楽器と音響機器のアンバランス接続では、主にTSケーブルを使用します。

TSケーブルはギター、ベースなどの楽器で使用されることから、「楽器用シールドケーブル」「ギターシールド」「ベースシールド」などと呼ばれることもあります。

楽器はアンバランス出力のみに対応している製品が多いため、手軽に使用することができ、バランス接続と比べて手間やコストが抑えられます。

アンバランス接続をバランス接続に変換する方法

ステージとミキサーの距離が遠い環境では、アンバランス接続の楽器をバランス接続に変換してミキサーに送るのが一般的です。変換にはDI(ダイレクト・ボックス)を使用します。

DI(ダイレクト・ボックス)とはDirect Injection Boxの通称で、アンバランス接続をバランス接続に変換する機能を有しています。

ライブハウスなどの会場では、ステージ上にDIを設置して、楽器とDIをアンバランス方式で接続します。

そして、バランス接続に変換し、XLRケーブルを使ってDIとミキサーを接続します。

こうすることで、バランス接続に変換してから長距離伝送できるため、低ノイズでクリアな音をミキサーに届けることができます。

DIは、エレアコ、エレキベース、キーボードなどの楽器でよく使用されます。ステージとミキサーに距離がある環境では、非常に役に立つ重要な機材です。


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