イヤモニ(インイヤーモニター)の選び方とおすすめ機種をご紹介!

音響機器の選び方

イヤモニ(インイヤーモニター)とは、主にミュージシャンがライブで自身やメンバーの演奏をモニタリングするために使用するイヤホンを指します。

以前はプロが使用する高価なアイテムという印象でしたが、現在は様々な製品が販売されており、アマチュアのライブでも使用されることが増えました。また、昨今ではライブだけではなく、ホームレコーディング、ライブ配信、ゲーム、動画/音楽鑑賞など多様な用途でイヤモニが活用されています。

本記事では一般的なイヤホンとの違い、おすすめの製品、イヤモニの選び方などをご紹介します。

イヤモニの特徴

イヤモニは主にライブシーンや音楽制作での使用を想定して作られているため、下記の特徴に当てはまる製品が多いです。

  1. 原音に忠実な音
  2. 激しく動いても外れにくい
  3. 耐久性に優れている
  4. 遮音性に優れている

まず、イヤモニは演奏を正確にモニタリングできるよう、原音に忠実な音質で音の解像度が高い製品が多いです。バンドなど様々な楽器の音が混在する環境でも、個々の音を捉えやすくなっています。

また、ライブでは激しく動き回るため、演奏中にイヤホンがズレないようにフィット感やホールド力が重視されます。そのため、イヤモニとして販売されている製品はケーブルを耳にかけて固定するタイプが一般的です。

加えて、激しい動きの中でも断線することがないよう、使用するケーブルなども耐久性に優れたものを採用している製品が多いです。

※CTM CE220は耐久性に優れた編み込み式ケーブルを採用

更に大音量のライブステージでの使用が想定されているため、遮音性に優れた仕様になっています。

こういったイヤモニの仕様はライブステージでの利用はもちろん、レコーディング、ライブ配信、ゲームといった用途にも適しており、昨今ではミュージシャン以外でもイヤモニを購入する方が増えています。

コスパモデルのおすすめイヤモニ

SHURE SE215

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ドライバー構成ダイナミック型
感度107dB SPL/mW(1kHz)
再生周波数帯域22Hz~17.5kHz
公称インピーダンス20Ω
接続端子MMCX
付属品ソフト・フレックス
イヤパッド(S、M、L)
ソフト・フォーム・イヤパッド(S、M、L)
キャリングケース

SHUREのプロフェッショナル高遮音性イヤホンSE215。クリアなサウンドと、豊かな低域を持ち合わせた人気のイヤホンです。

人間工学に基づいた薄型デザインは、ミュージシャンがステージ上で使用するインイヤーモニターと同じデザインを採用しており、激しく動きを伴う時もイヤホンが外れず、快適な装着感を維持できます。

また、持ち運びに便利なサイズ感なので、通勤・通学などにも使いやすく、日常的な用途でも人気が高いイヤホンです。

CTM CE110

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ドライバー構成ダイナミック型
感度115dB SPL @ 1mW
再生周波数帯域20Hz~14.5kHz
公称インピーダンス17.5Ω @ 1kHz
接続端子2pin
付属品イヤーチップ(シリコン/ウレタンフォーム S/M/L 計6ペア)
0.78mm 2Pinケーブル(127cm)
CTMロゴ入りジッパーケース

数多くの海外アーティストが愛用するイヤーモニター・ブランド CTMのユニバーサルIEM CE110。

2万人以上の耳の形のデータを基に、どんな耳にも合う「ユニバーサルフィットデザイン」を独自開発し、カスタムIEMと同等の優れた装着感を実現したイヤホンです。

また、CTMによる独自技術 ”W.I.S.E.(Wave Integrating Sonic Element)テクノロジー” を採用しており、音が耳に至るまでの経路を最適化し、原音に忠実なサウンドを実現しています。

スタンダードモデルのおすすめイヤモニ

SHURE SE425

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ドライバー構成バランスドアーマチュア型x 2
感度109dB SPL/mW(1kHz)
再生周波数帯域20Hz~19kHz
公称インピーダンス22Ω(1kHz)
接続端子MMCX
付属品イヤパッド(フォーム(S、M、L)
ソフト・フレックス(S、M、L)
イエロー・フォーム、トリプルフランジ)
6.3mmアダプター
キャリングポーチ

ツイーターとウーファーの2基の高精度ドライバーを搭載した、高遮音性イヤホンSHURE SE425。周囲の騒音を最大37dBまでカットし、どこでも正確でナチュラルなサウンドを得ることができます。

耳の後ろにケーブルをかける安定性抜群のデザインは、激しい動きが伴う場合もイヤホンが外れることなく、長時間のリスニングでも邪魔にならず、疲れません。

接続端子はMMCXを採用しているため、接続ケーブルの選択肢が豊富でメンテナンスがしやすい点も魅力です。

CTM CE220

【CE220 CLEAR】

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【CE220 SMOKE 】

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ドライバー構成バランスドアーマチュア型x 2
感度124dB SPL @ 1mW
再生周波数帯域20Hz~16kHz
公称インピーダンス22Ω(1kHz)
接続端子2pin
付属品イヤーチップ(シリコン/ウレタンフォーム S/M/L2pin 計6ペア)
0.78mm 2Pinケーブル(127cm)
標準プラグ変換アダプター
CTMロゴ入りジッパーケース

明瞭で迫力あるサウンドが特徴のCTM CE220。厳選されたバランスドアーマチュア型ドライバーを2基搭載し、きらびやかな高音域とパンチの効いた低音域を実現したインイヤーモニターです。

カスタムIEM製作のノウハウを活かして独自開発された「ユニバーサルフィットデザイン」は耳型採取の手間なく、カスタムIEMと同等の優れた装着感を実現しています。

また、激しい動きにも耐えうる抜群のホールド感で、安心してステージパフォーマンスに集中することができます。

高性能モデルのおすすめイヤモニ

CTM CE320

【CE320 CLEAR 】

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【CE320 SMOKE 】

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ドライバー構成バランスドアーマチュア型x 3
感度124dB SPL @ 1mW
再生周波数帯域20Hz~16kHz
公称インピーダンス22Ω(1kHz)
接続端子2pin
付属品イヤーチップ(シリコン/ウレタンフォーム S/M/L 計6ペア)
0.78mm 2Pinケーブル(127cm)
標準プラグ変換アダプター
CTMロゴ入りジッパーケース

分離感に優れる高解像度サウンドを実現したイヤホン CTM CE320。バランスドアーマチュア型ドライバーを3基搭載したCEシリーズ最上位モデルです。

CTM独自のチューニングと、低域、中域、高域をそれぞれ担当する高品位ドライバーにより、分離感に優れた解像度の高い音像を実現。ステージ上のミュージシャンがカスタムIEMで聴いているような、プロ品質のモニターサウンドを得ることができます。

また、CE320もCTMがカスタムIEM製作のノウハウを活かして独自開発した「ユニバーサルフィットデザイン」が採用されており、ユニバーサルIEMながらもカスタムIEMと同等の優れた装着感とホールド感を実現しています。

イヤモニを導入するメリット

ライブハウスやリハーサルスタジオではモニタースピーカーで自身の演奏をモニタリングすることが多いですが、イヤモニを導入することで以下のようなメリットがあります。

  1. 自身の演奏が聴き取りやすくなる
  2. ステージ上を自由に動ける
  3. 大音量の環境で耳を守ることができる

特にボーカリストは自身の歌声が聞こえにくい状況は多いため、イヤモニを導入することで環境に左右されにくくなり、非常に歌いやすくなります。

また、イヤモニ用のワイヤレスシステムを使用することで、モニタースピーカーなどの位置を気にする必要がなくなり、ステージ上を自由に動くことができる点も大きなメリットです。

そして、イヤモニは遮音性が高いため、大音量から耳を守ることができます。ライブハウスやリハーサルスタジオでは大音量の環境に長時間いることも多いため、イヤモニを活用することで耳の負担を減らすことができます。

イヤモニの選び方

昨今ではイヤモニが一般化したこともあり、販売するメーカーも増え、製品の種類もかなり多くなっています。

本章ではイヤモニを選ぶ際に押さえておきたいポイントを4つに分けて解説していきます。

カスタムIEMとユニバーサルIEM

イヤモニは主にカスタムIEMとユニバーサルIEMの2種類に分かれます。

カスタムIEM耳型を取って作る、オーダーメイド型のインイヤーモニター
ユニバーサルIEM製品として既に出来上がっている既製のインイヤーモニター
※IEMはインイヤーモニターの略

カスタムIEMは使用者の耳型を採取するので、耳にしっかりフィットした、遮音性の高いイヤホンを作ることができます。一方でオーダーメイドなので価格は高くなり、注文から手元に届くまで時間がかかります。

ユニバーサルIEMは既製品となるため、比較的安価ですぐに購入することができます。昨今ではカスタムIEMを数多く販売しているブランドが、そのノウハウを活かしてユニバーサルIEMを製造していることもあり、カスタムIEMにも引けを取らない着け心地を実現している製品もあります。

本記事の後半ではユニバーサルIEMのおすすめモデルを紹介していきます。

ブランドによる違い

イヤモニを販売しているブランドは数多くありますが、それぞれのブランド毎に特色があります。

長年に渡って、多くのアーティストから信頼されているSHUREのイヤモニは人間工学に基づいた薄型デザインを採用しています。


イヤモニの中ではコンパクトで持ち運びに便利なサイズ感ながら、遮音性能も高いため、通勤・通学などにも使いやすく、日常的な用途でも人気があります。


また、数多くの海外アーティストが愛用するイヤーモニター・ブランド CTMは、カスタムIEM製作で得た2万人以上の耳の形のデータを基に、どんな耳にも合う「ユニバーサルフィットデザイン」を独自開発しています。

ユニバーサルIEMでも、カスタムIEMに引けを取らない快適なフィット感、ホールド感が特徴的なブランドです。

ブランド毎にそれぞれの強みがあるため、自身の用途や好みに合わせて製品を選ぶと良いですね。

ドライバーの違い

イヤホンには音声信号を音に変換するドライバーと呼ばれるパーツが内蔵されています。このドライバーの種類によって、音の特性が変化します。イヤモニでは主に下記2種類のドライバーが使用されています。

ダイナミック型広く普及しているドライバー。ドライバーのサイズが大きく、低音の再現力に優れている。
バランスドアーマチュア型(BA型)音の分離が良く、中高音域の再現力が高いが、低音域はやや弱い。補聴器などにも使われている。
※ダイナミック型とBA型を組み合わせたハイブリッド型もある

ダイナミック型は低音域が豊かで迫力のあるサウンドが特徴で、低価格帯から高価格帯まで製品の幅が広いです。

対して、バランスドアーマチュア型はやや高めの価格帯が多く、中高音域がクリアで繊細な表現も忠実に再現してくれます。

また、バランスドアーマチュア型は小型なので、帯域別で複数のドライバーを搭載した高性能モデルも存在します。複数ドライバーを搭載することで弱点である低域の不足を解消し、分離感に優れたサウンドを実現することができます。

接続端子

イヤモニはケーブルが断線した際に交換できるよう、ケーブルを着脱できる「リケーブル対応イヤホン」が多いですが、接続に使用される端子は製品によって異なります。

SHUREのイヤモニで採用されているMMCXや、CTMで採用されている2pinなどの端子は広く普及しており、リケーブルの選択肢が豊富にあります。ケーブルを変えることで音質の変化を楽しむことができるため、1つのイヤホンで幅広い楽しみ方ができます。

一方でイヤモニとして販売している製品は激しい動きでも断線しないよう、耐久性の高いケーブルを採用しているものが多いです。そのため、ライブシーンでの利用であれば、ブランドの純正ケーブルを使うことをおすすめします。


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