打楽器(パーカッション)を録音する際のマイキングについて解説!

音響機器の基礎知識

打楽器の録音は、楽器の特性や音の傾向により適切なマイクの位置が変わります。本記事では、マリンバ、ビブラフォン、コンガ、スチールドラムなど、さまざまな打楽器におけるマイキングを紹介します。

なお、ドラムのマイキングに関しては下記の記事をご覧ください。

シロフォン(木琴)、マリンバ、ビブラフォンのマイキング

シロフォン(木琴)、マリンバ、ビブラフォンの録音では、2本のマイクを楽器の45cm上から下に向けます。

2本のマイクは60cm程度離すか、同一点方式で設置します。

楽器本来の自然な音質になります。ステレオ収音の場合は、2本のマイクをミキサーのパンで左右に振り分けます。

グロッケンシュピール(鉄琴)のマイキング

グロッケンシュピール(鉄琴)の録音では、マイクを上方30~50cmから下に向けて設置します。明るくアタック音の多い音質になります。

アタック音を弱めるには、金属製ヘッドのマレットの代わりにゴム製ヘッドのマレットを使います。樹脂製ヘッドのマレットを使うと、ほどよいアタック音が得られます。

コンガ、ボンゴ、ティンバレスのマイキング

コンガ、ボンゴ、ティンバレスの録音では、2個のドラムの中間で、ヘッド(打面に張られている皮)のすぐ上に1本のマイクを下に向けて設置します。

楽器本来の自然な音質となり、豊かで強いアタック音が得られます。

タンバリンのマイキング

タンバリンの録音では、楽器から15~30cm程度離してマイクを設置します。タンバリン本来の自然な音質になります。

音質が明るすぎるときは、マイクの距離や角度を変えてみましょう。

スチールドラムのマイキング

テナーパン、セコンドパン、ギターパンの場合、各ドラムの上方10cmにマイクを下に向けて設置します。明るく、アタック音の豊富な音が得られます。ドラムが動けるよう、マイクとの距離に余裕を持たせておきましょう。

チェロパン、ベースパンは、各ドラムの上方10~15cmにマイクを下に向けて設置します。楽器本来の自然な音質になります。また、1本のマイクでドラム2個を収音することも可能です。

また、楽器用マイクではSHURE SM57がギターアンプの録音に適しており、ライブシーンで好んで使用されます。

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Shure【SM57-LCE】
ハンドヘルド型マイクロホン

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形式ダイナミック型
指向特性カーディオイド
周波数特性40Hz~15kHz
開回路感度ー54.5dB re 1V/Pa
最大音圧レベル136dB SPL(パッドOFF、THD0.5%)
インピーダンス150 Ω
端子XLR(3P)
寸法φ32×全長157mm
質量284g
付属品マイクホルダー(A25D)
3/8″→5/8″変換ねじ
マイクポーチ

ボーカル用マイクの世界標準「SM58」と同一のカートリッジが使用されているSHURE / SM57。楽器収音向けに設計されており、グリルの先端からダイヤフラムまでの距離が短いため、ピンポイントに音源を狙いやすくなっています。

磨き上げられた高域特性が楽器のアタック感を確実に捉えるため、明るく抜けの良いサウンドを収音。幅広い打楽器に対応可能な録音用マイクです。


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