
2025年7月15日に発売されたDPA Microphonesの楽器用コンパクトマイクロホン4099 CORE+ ピアノマイクセット(商品型番4099-DP-1-101-P)。
楽器用コンパクトマイクロホンとして、高い評価を得てきたDPA 4099シリーズの進化形である「4099 CORE+シリーズ」に、ピアノ取り付け用の専用アイテムを付属したピアノ収音用のマイクセットとなっています。
4099 CORE+ピアノマイクセットのおすすめポイントは以下の通りです。
- 従来機比で約10dBダイナミックレンジが広くなり、クリッピングポイントも+3dB向上
- 感度の差が±1dB(1kHz)以内のマイクをペアリングしたステレオセット
- 新開発のMicroLock端子で、簡単かつ安定した接続を実現
- 取り付けやすく正確な角度調整を実現する新型のピアノクリップ(P-CLIP)が付属
本記事では、音のプロであるヒビノスタッフが、4099 CORE+ピアノマイクセットを実際に使用した所感を詳しくレビューします。
4099 CORE+ピアノマイクセットの特長

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 指向特性 | 超単一指向性 |
| 周波数レンジ(±2dB) | 80Hz~17kHz(2dBソフトブースト@10~12kHz) |
| 感度 | -44dB re 1V/Pa |
| ダイナミックレンジ(代表値) | Typ.118dB |
| 最大音圧レベル | 145dB SPL peak |
| 電源 | ファンタムDC48V(DAD9001使用時、12V以上で駆動) DC5~10V(ワイヤレス用アダプター使用時) |
| コネクター | MicroLock |
| グースネック長 | 140mm |
4099 CORE+ピアノマイクセットは、デンマークのマイクメーカー「DPA Microphones」が開発した楽器用コンパクトマイクロホン「4099 CORE+」のピアノ収音用のマイクセットです。正式な商品型番は4099-DP-1-101-Pとなっています。
様々な音が鳴り響くステージ上でもピアノの音のみを収音できるように、マイクの指向性は超単一指向性を採用しています。また、高品位なステレオ録音ができるように、感度の差が±1dB(1kHz)以内のマイクを選別しペアリングしています。

このペアリング精度の高さにより、ステレオ録音時の正確な定位感と自然な音場を再現できます。
4099 CORE+は、DPAが特許出願中のCORE+技術を採用しており、従来機比で約10dB広いダイナミックレンジと、クリッピングポイントの+3dB向上を実現。
ピアノの持つダイナミックな表現力を余すことなく捉えることができます。

接続端子には、確実にロックできる構造と高い耐久性を獲得する新型の「MicroLock」を採用しています。

これにより、使用中のゆるみ、接触不良のリスクが低減されており、過酷な現場でも長期的に活躍することができます。
付属のピアノ用クリップ(P-CLIP)はマグネットタイプを採用しており、ピアノを傷つけることなく手軽に設置することができます。

グースネック装着部(G-MOUNT)は取り外して90度単位で角度を変更できるため、設置の自由度が高い点も特長となっています。
コンサートホールでの本格的な収音から、スタジオレコーディング、ライブまで、幅広い用途に対応できるオールインワンパッケージとなっています。
DPA【4099-DP-1-101-P】CORE+4099ピアノマイクセット
4099 CORE+ピアノマイクセットのパッケージ

4099 CORE+ピアノマイクセットは、ブラックでシックな外箱に梱包されており、外箱を開けると必要なものはすべてキャリングケースに収納されています。

付属するアイテムは、高感度マイク(4099-DP-1)×2、ピアノ用クリップ(P-CLIP)×2、変換アダプター(DAD9001)×2、1.8mスタンダードケーブル(CM1618B90)×2、ソフトケース、そして前述のキャリングケースです。


マイクやケーブル、クリップなどがそれぞれ2セット付属しており、付属品だけでステレオ録音に対応できるようになっています。
キャリングケースは収納箇所が3か所あり、これだけの数のアイテムを、片手サイズのケースに収納して持ち運ぶことができます。


付属品はどれも品質が良く、ステレオ録音に必要なアイテムが一通り揃っているのは嬉しいですね。
4099 CORE+ピアノマイクセットの外観

4099 CORE+ピアノマイクセットは、反射を抑えたブラックカラーで統一されており、ステージ上で目立たない仕様になっています。
前モデルのウィンドスクリーンはグレーだったので、並べてみるとやや印象が異なります。

グースネック部分は、入射光の最大98%を吸収する特殊マット加工を採用しており、上の写真でも新モデルは反射が抑えられているのがわかります。
ステージで照明を浴びても、マイクが光を反射して目立つことがないため、視覚的な配慮も行き届いた設計と言えます。
加えて、マイクとグースネックのサスペンションが、楽器の振動やステージノイズからの影響を低減し、よりクリアなサウンドを実現します。

これにより、グランドピアノの内部で発生する微細な振動を吸収し、純粋なピアノの音だけを収音することができます。
4099 CORE+ピアノマイクセットのセッティング方法
4099 CORE+ピアノマイクセットのセッティングは、以下の手順で非常にシンプルです。
- マイクとケーブル・変換アダプターを接続
マイクのグースネック先端部分と付属のケーブルを接続し、ケーブルと変換アダプターを接続する。
- ピアノ用クリップにマイクを取り付け

- ピアノ用クリップ上部にあるG-MOUNTのツメを開けて、グースネックを押し込み、ツメを閉じてロックする。

- ピアノ用クリップをピアノに貼り付ける
ピアノ用クリップの底面はマグネットになっているため、任意の箇所に貼り付ける。
- グースネックでマイク位置を調整
グースネックでマイク位置を固定する。低音が強くなる場合は、マイクをピアノからやや離して調整する。
短時間でセッティングできる手軽さに加えて、ポジション変更も容易にできるので、とても使いやすいです。
マグネットの磁力はかなり強力なので、貼り付けるとしっかり固定され、演奏中にクリップがずれる心配もありません。

なお、ピアノ用クリップとグースネックの接続部にはG-MOUNTと呼ばれるパーツが使用されています。G-MOUNTはスライドさせて取り外し、90度角度を変更することができます。

グランドピアノ内部にマイクを設置する際、向きによってはケーブルが弦に触れてしまうことがあります。
取り付け向きを変更することで、上手くケーブルを逃すことができるので、前モデルでは設置が難しかった箇所にも簡単に取り付けることができます。
4099 CORE+ピアノマイクセットをレビュー

ここからは、4099 CORE+ピアノマイクセットを実際に使用した所感をレビューします。
筆者はスタジオのグランドピアノで録音に使用しましたが、音質は非常にクリアで豊かでした。
ピアノ内部への設置も容易で自由度が高く、これまで多くの現場で活躍してきた、ピアノ用マイクの進化モデルとして改めてその実力を実感しました。
ピアノ本来の豊かな響きを忠実に再現

4099 CORE+ピアノマイクセットは、ピアノ本来の豊かな響き、奥行きまで忠実に捉えられるマイクです。
特に、10~12kHzを2dBブーストしたことで、右手の繊細なタッチまで忠実に再現される点が素晴らしいと感じました。

高音域の煌びやかさと透明感が際立ち、ピアニッシモからフォルティッシモまで、細かなニュアンスが克明に再現されます。
ステレオペアのマイクはペアリングの精度が高く、ステレオ録音時の定位感も良好です。

低音域から高音域まで、音の広がり方が自然で、ピアノの前に座って聴いているかのような立体的な音場が再現されます。
加えて、ダイナミックレンジが118dBと広いため、近距離録音でも歪むことなく、クリアに収音できます。
プロクオリティのライブ、レコーディングに最適なマイクと言えるでしょう。
4099 CORE+ピアノマイクセットの使い勝手

4099 CORE+ピアノマイクセットは取り付けが簡単で、ピアノ内部に置くだけでセッティングできるため、非常に使い勝手が良いです。
ピアノ用クリップはマグネットタイプが採用されており、ピアノを傷つけることなく、簡単に固定できます。 磁力はかなり強力なので、急な角度や斜めに取り付けてもズレる心配はありません。

取り外しの際に、跡がつくようなこともないので安心して使用することができます。
グースネックは長さも程よく、任意の位置でピタッと固定できるので、自由度高くマイク位置を調整することができます。

なお、別売の延長用グースネック(G-EXTENSION)と組み合わせることで、グースネック部分を約8cm延長可能です。

マイクやグースネックが、ブラックのマット仕上げで統一されており、舞台照明を当てても反射しない点も良いですね。

コンサートホールのような本格的な会場はもちろん、スタジオや自宅での動画撮影時にも重宝します。
レコーディング、ライブ、撮影など、幅広い用途を考慮したピアノ用マイクのニュースタンダードと言える製品です。
4099 CORE+ピアノマイクセットはどんな用途に向いている?
ここまでレビューした内容を踏まえると、4099 CORE+ピアノマイクセットは以下のような用途に適しています。
適している用途
ピアノのライブパフォーマンスにおいて、4099 CORE+ピアノマイクセットは理想的な選択肢と言えます。
コンサートホールでの演奏から、ライブハウスでのセッションまで、幅広い用途に対応可能です。
レコーディングにおいても、高品質なステレオペアマイクと自由度の高い設置を実現するピアノ用クリップで、ピアノが持つ魅力を最大限に引き出すことができます。
また、反射を抑えたブラックカラーは、動画撮影やライブ配信にも適しています。
4099 CORE+ピアノマイクセットはあらゆる用途に対応できるので、ピアノを録音する方は持っておくと非常に便利なアイテムです。
DPA【4099-DP-1-101-P】CORE+4099ピアノマイクセット
4099 CORE+ピアノマイクセットまとめ
今回は、DPAのピアノ用コンパクトマイクロホン 4099 CORE+ピアノマイクセットをレビューしました。
改めて、4099 CORE+ピアノマイクセットのおすすめポイントをまとめると以下の通りです。
- 従来機比で約10dBダイナミックレンジが広くなり、クリッピングポイントも+3dB向上
- 感度の差が±1dB(1kHz)以内のマイクをペアリングしたステレオセット
- 新開発のMicroLock端子で、簡単かつ安定した接続を実現
- 取り付けやすく正確な角度調整を実現する新型のピアノクリップ(P-CLIP)が付属
ピアニストが、ステージやスタジオで最高のパフォーマンスを記録するために必要な要素を備えた、プロフェッショナル向けの高品質マイクロホンと言えるでしょう。





